佐々木隆仁が語る過去と未来14

リーガルテック、秘史

リーガルテックの領域で、実際にデータ復元をしていて得たことですが、消えたデータを復元してほしいというニーズがその領域で確実に存在していることです。具体的には、裁判などでの法的な証拠がほしいという人たちがいることに気が付きました。実際に、データ復元ソフトのファイナルデータを発売したときに、警察から連絡があって、自分たちのために復元ソフトを作ってほしいと連絡がありました。理由を聞いたところ、自分たちに都合の悪いデータをプリントアウトする人なんていませんという返事でした。ハードディスクが押収できるかどうかが、とても重要になっているとのことでした。段ボール箱で押収品を運ぶ姿は映像で見ていますが、デモンストレーションであるとのことでした。実際には、ハードディスクのデジタルデータの証拠がとても重要になります。しかし、逮捕しようとすると、みんないったん消してしまいます。ですので、どうしても後から復元をしたいという話を聞きました。

これも市場の声ですよね、なるほど、消えたデータを復元するということは、絶対に必要な人たちがここにいるんだと。それ以降、捜査機関との付き合いが始まりました。それ以前は、紙の証拠の世界でした。デジタル化の進行で、デジタル証拠も重要度が増してきました。そんな経緯から、ファイナルデータをいちばん購入してくれたのは、捜査機関でした。そういったことでいろいろとやってきました。最初はパソコンでした。そのうち、ガラケーを調べてください、さらにスマートフォンと、どんどん調べなければいけない媒体が変わってきました。我々としては大変であった思い出があります。

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